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2016年1月23日土曜日

中学校給食問題で、学校側と懇談

昨日(20日)は、
「中学校完全給食を実現する灘区の会」のみなさんと、
原田中学・上野中学に伺い、
それぞれ、校長先生・教頭先生と懇談しました。

校長先生・教頭先生は多忙な中、
応対して頂き、
一昨年11月から中学校給食を先行実施されたなかで、
感じておられることをお聞きすることができました。

両校でお聞きした内容で、
私自身が大事だと考えたのは以下の点です。

    「給食の需要はある」事が実施して確認できた。
私たちは、給食実現のために運動してきた側なので、
少々意外でしたが、
学校側としては、「需要がある」という事は新鮮だったようです。
一昨年の11月開始時は、
原田中学が8割、上野中学が6割の生徒が、
給食を申し込まれています。
学校長は、
「共稼ぎ、母子・父子家庭も多いので、親御さんは弁当つくるのは大変だろうと思いました」
「とにかく、需要があるってことは間違いないです。ですから、より安全で衛生的な給食の再開を望んでいます」
と語っておられました。

    申し込みが減った原因ははっきりしている。
原田中学は、8割から徐々に減り5割台の申込みへ、
上野中学は、6割台から4割へ、
それぞれ申込数は減っている。
この原因については、
「はっきりしています。おかずが冷たい。揚げ物なんかはつらいですよ」
「冷たい、おいしくないからというので減ったんであって、給食の需要はあるってことに変わりありません」
「試食会で、私も食べましたが、おかずの冷たさは残念でした」
やはり、民間業者のお弁当は冷たい&美味しくないのが最大の原因ってことです。
ここで、胸の痛む話をお聞きした。
「私たちからすればそうでもない(おいしそうと思わない)給食ですが、コンビニで弁当を買ってもってきている子どもが、『うわあ、おいしそう』って言ってましたよ。なおさら、出来ることなら、温かいものをと感じました」
生徒とじかに触れておられる先生だからこそ、
こう感じられたんでたと思います。
「うわあ、おいしそう」
こういう子どもの期待に市と教育委員会は応えるべきであると強く感じました。

    異物混入・衛生管理基準違反には憤りが
「私のところでも、髪の毛・コバエがありました」
「ごはんを入れた発泡スチロールから不快な臭いが報告されたこともあります。洗浄が十分でないのかと思いました」
「配膳員の方も頑張っておられ、不衛生な印象はありませんでした。現場はこんなに頑張っているのに、異物混入の動画を見た時は、ショックでした」
「本当に安全なものをと思います」
現場の先生方は、本当に一生懸命頑張っておられることを痛感しました。

    デリバリー方式の限界、問題点も明らかに
「試食会では管理栄養士さんから、無添加であること、味付けも薄いが生活習慣病の予防となること、様々な説明をうけ、おかずは冷たいが、こんなに給食がよいと実感しました。こうした説明がもっとあれば、喫食率も、もっと上がったと思います」
これは、重要な意見であると感じました。
自校調理方式や、センター方式では栄養教諭の配置基準があるのですが、
デリバリー方式ではそれはありません。
給食は、教育の一環であり、食育です。
栄養教諭の配置さえできないデリバリー方式には、
やはり限界がある事が実践で示されたと思います。
さらに、
「事実上、選択制なので、食育はあまりできていなかったと思います」
という意見も出されました。
これも、今後の給食再開で、
ぜひ考慮しなければならないと思います。

    実践のなかで、見えてきたこともある。
「時間内で出来るかなとか、放り投げたり、色々問題を起こすのではという意見が当初はあったが、子どもたちはきちんとやっていましたよ」
「親子方式などにすれば、色々と課題もあると思いますが、やっていくなので解決も出来るのでは、それはその時に解決すればと思います」
「やはり、あったかいものを食べさせてあげれば、そうあればいいと思います」
「理想に、どれだけ現実を近づけることが出来るかですね」
教育実践のなかで、
様々な事を感じられ、
問題点や確信にすべき点も明らかになっている。
これらの現場の意見を市と教育委員会は生かすべきです。
    就学援助を受けている生徒の問題は、すぐに解決すべき
給食中止の下で、
両校とも臨時の弁当販売を実施しているが、
就学援助を受けている児童に、
弁当にかかる費用の援助はありません。
かたや、給食を継続している東灘区・西区では、
給食費には援助があります。
給食中断は、市と教育委員会の責任であり、
不公平な現在の状況は、
すぐに解決すべきです。
ちょっと長い報告になりましたが、
現場の貴重な意見を少しでも伝えたくて書きました。


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