10日に出された保育所・学童保育など「医療従事者や警察、消防、介護等社会の機能を維持するために就業を継続することが必要な方など真にやむを得ない場合に限」るとした通知に、保護者からも、保育所関係者からもたくさんの要望を受けたので、緊急にこども家庭局に申し入れました。
保育所・学童保育施設等への受け入れは、柔軟に行うべき。対応した担当者は、「保護者の状況は千差万別であり、ひとり親家庭などにも配慮し、真に保育が必要な子が受け入れられないことにならないようにしたい」「両親とも、医療従事者でなくても状況に応じて対応する」「現場にもQ&Aの形で、ガチガチの対応にならないよう徹底する」としました。合わせて、保育現場などの感染拡大防止を強く要望しました。
申し入れ全文は、以下の通りです。
神戸市長 久元 喜造様
神戸市教育長 長田 淳様
保育所・認定こども園、学童保育施設等の特別保育および
学校園の「特別受け入れ」への移行についての緊急申し入れ
2020年4月13日
日本共産党神戸市会議員団
団長 森本 真
神戸市は4月10日、「新型コロナウイルス感染症が拡大している状況に鑑み、保育所・認定こども園等における感染防止をより一層徹底し、子どもの命を守るため、4月14日(火)から5月6日(水)まで、真にやむを得ない場合に限り受け入れる特別保育に移行」することを発表しました。また同日、学校園についても同様に「特別受け入れ」に移行するとしています。これにより、保育所・認定こども園、学童保育施設、学校園等で、子ども・児童を受けることが出来るのは「医療従事者や警察、消防、介護等社会の機能を維持するために就業を継続することが必要な方など真にやむを得ない場合に限」るとされました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、兵庫を含む地域において緊急事態宣言が出されたもとで、感染拡大防止に最善を尽くすことは当然です。
同時に10日夕方に唐突に発出されたことで、保育現場などでは「保育所長も知らないなかで、急遽お迎えに来た保護者に徹底させざるを得ず、混乱が起こった」などの声が寄せられています。
また、保護者からは「週末に突然預けられないと言われても、14日から仕事を休めない」「自営業なので休むに休めない」「社会機能を維持するために必要な業務にあたるのかどうか分からない」「ひとり親なので、仕事を休むと暮らしていけません」など、悲痛な声があがっています。
一方、保育所や学童保育では、「両親とも医療関係者などでなければあずからない」「歯科衛生士は医療関係者とは言えない」などと保育を断る事態もではじめています。
「真にやむを得ない場合」を拡大解釈し、医療に携わるなど社会機能を維持するために必要な方が業務に従事できないようなことになることは絶対あってはならないことです。
国と自治体の補償なき自粛要請によって、多くの保護者が当惑し、前途の見えない不安を感じています。「特別保育」「特別受け入れ」への移行に見合った補償に取り組むことは急務です。
神戸市におかれまして、 以下の項目について緊急に取り組まれるよう要望いたします。
(1)特別保育への移行に対して、保護者が協力できるように、休業補償を行うこと。
(2)職種を限定することなく、「仕事を休めない」等の保護者の要望を受け入れること。
(3)例示されている職種だけでなく、ひとり親家庭や様々な困難を抱えている家庭につ
いても、保護者の要望に対応すること。
(4)今回の措置によって、無認可保育園などに児童が集中しないように対策を講じること。無認可保育園での感染拡大防止に、市として対応すること。
(5)家庭保育に移行した児童等の教育、運動などの確保に最善を尽くすこと。
(6)保育・学童保育、学校園の感染拡大防止に万全を期すこと。
(7)特別保育移行で、休業する職員や勤務が減少するパート職員に、補償を行うこと。
(8)コロナウイルス感染症対策のもとでのDV被害が各地で増加している。当事者が安心して相談できる窓口拡大や相談員の増設、こども家庭センターの体制を強化して、積極的に電話や家庭訪問で実態把握と重大事案の防止につとめること。
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